Jared Diamond, "Guns, Germs, and Steel"(ISBN:0393317552)

ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』(ISBN:4794210051)をいまさら読了しましたよ。いや、確かにむちゃくちゃ面白かったわ。原著だと大判のペーパーバックで500ページくらいある分厚い本だけど、ハイペースで読み進んで長さはまったく気にならず。しかも呆れるくらい親切丁寧に書かれてある。
内容はアマゾンとかのあらすじを見てもらうとして、こういう本を読むと確かに歴史も科学たりえるのだねと思ってしまう。このあいだ読んだコニー・ウィリス犬は勘定に入れません』のなかでは、主人公たちは実際に時間を飛んで、ある些細な事件の因果関係を探り当てようとするのだけど、ジャレド・ダイアモンドが本書のなかでやっているのも基本的にはこれと同じ。ただ彼の場合は、もっと大局的な人類史の因果関係(「どうして世界を支配したのはヨーロッパだったのか?」)を科学的に解明しようとしているだけなのだ。これでゾクゾクしないわけがないじゃない。
それから以前から気になっていたのだけど(過去の日記参照)、ロバート・J・ソウヤーネアンデルタール・パララックス三部作は本書に影響を受けたものだということがこれできちんとわかったよ。