Morning-After-Pill Ruling Defies Norm (NY Times)

おいおい、まさかとは思っていたけれど、FDAは本当に緊急避妊薬(事後ピル)のOTC販売を却下しちゃったよ。
以前のメモに書いたように(http://d.hatena.ne.jp/kay-j/20031217#p1)、FDAから依頼された諮問委員会は去年そのOTC販売を圧倒的に賛成。めったなことがないかぎりFDAはそのパネルの意見に従うのだが、FDA内で薬品認可などを取り扱う医薬品評価研究センター(CDER)所長のスティーヴン・ガルソン(Steven Galson)は諮問委員会のまとめた1500ページもの報告書と自らのスタッフによる推薦を無視。FDA長官代行のクロフォード(マクレラン前FDA長官は今年の3月に保険制度の機関CMSに転任している)との相談のもとでこれを却下し、条件付き認可も認めなかった。FDAウォッチャーはパネルの推薦が覆されるこの珍しいケースにみんなびっくり。
ガルソン自身は、事後ピルがたやすく手に入ることによって未成年女性の性行為が増加するのではないかというデータが不足しているためと説明しているが、当然パネルのメンバーだった研究者や容認派の団体はそれが筋違いな見解であり政治的な判断に基づいているとしてこれを批判。ガルソンはまたその決定においてホワイトハウスや保守派などの外部からの影響はなかったとしているけれど、こりゃー誰だって怪しむでしょ。ジョン・ケリーも当然その線でブッシュ政権を批判(下のワシントン・ポストの記事より)。

"Women's health should not be held hostage to election-year politics and pandering to anti-choice extremists," Kerry said in a statement. "In this White House, politics trumps sound science every time. The Bush Administration is clearly more interested in appealing to its electoral base than it is in protecting women's health."

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