US beef producers resist banning of crippled cattle (New Scientist)

例のアメリカでBSEが発見された件で、米牛肉業界はまだBSE感染の可能性が高いとされるいわゆるダウナー牛からの牛肉の締め出しに反発しているという記事。なに考えてんだか。BSEとわかった問題の乳牛もダウナーで歩行困難なだったわけだけど、以下のNY Timesの記事によるとこれは最初は出産時の破水によるものと思われていて、その脳が検査に送られた理由もかなり偶然に近かったらしい。

普通に考えればダウナー牛を牛肉に卸すのを認めろというのだったら、すべてのダウナー牛が検査されるべきでしょ。でもアメリカにせよカナダにせよBSE検査がされる頭数は圧倒的に少ない。アメリカで今年屠殺された20万頭のダウナー牛のうち、BSEの検査がなされたのはその1割、2万頭だけ。

全検査頭数にしてもアメリカ・カナダともに数万頭の単位にすぎない。アメリカで1億頭(年間の屠殺数は3千万頭以上)、カナダで1300万頭の牛がいることを考えるとかなり少ないことがわかる。

これに対してEUでの検査頭数は数百万頭の単位、日本ではもちろん例の騒動があってから全頭検査だ。まぁ戸籍もない国々に1千万頭、1億頭の牛を全頭検査する気があるとは思えないけれど、どう考えてもスクリーニングの桁を増やすべきだろうし、特にアメリカはダウナー牛の流通禁止と、牛以外の家畜にまだ認められている肉骨粉飼料の全面禁止をするべきでないの。