リベリアへの平和維持部隊派遣のすすめ (萬晩報)

萬晩報の記事。前半はテイラー退去後のリベリアのいいサマリーになっているけど、要点は次の部分。

この際、この災いを日米同盟関係を強化する絶好の機会として捉え、米国と国連を結びつけながら、日本の主体性を発揮する前向きの行動として、リベリアへの平和維持部隊の派遣を提案したい。
『わが国はかけがえのない同盟国としての米国を支援するために、イラク復興支援特別措置法案を多大な困難とともに国会を通過させた。わが国の憲法からはこれが精一杯のものである。そのためには、国会審議史上稀にみる居直り答弁までして、慎み深い日本のメディアにすらひやかされたほどだ。しかしながらイラクの現状は日本の自衛隊にとってはまだまだ難しすぎる。歩き方を一歩間違えれば、あなたが頼りにしている私の政権は吹っ飛んでしまうだろう。そこで、ブッシュ閣下と米国を尊敬している証として、貴国の権益にも大きく貢献できるリベリアの平和維持活動で汗を流すつもりだ』という変化球を投げ込むというのはどうだろう。

それは変化球すぎで外してるんじゃないの? これまで多くの新聞論説で言われてきたように、リベリアに必要なのは大国としてのプレセンス。アメリカのおべっか使いがきたところで、彼らの意識に影響するとは思えないのだけど。アメリカ側にしたって(過去の関係はともかく)実際のところリベリアにはかまう必要がないと判断したからこそ、ブッシュはあれだけ海兵隊の派遣をしぶっていたわけで、「リベリアへ平和維持軍を送りましょう」といったところでブッシュに恩を売れるかというと、ちょっとどうかなという感じ。それに昨日のNYTの論説にもあったように、まだまだリベリアの状況は予断を許すものではないし、一概にイラクよりはいいとは言えないでしょ。